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儀礼文化の豆知識②

更新日:2023年3月26日

香典について

外袋の正しい表書きの書き方

外袋に付ける表書きは、贈り物をする時に、贈り物の内容を示すものとして

付けられていた「目録」が簡略化されたものといわれています。近年では、

表書きがあらかじめ印刷されている香典袋が多く販売されていますが、表書

きが印刷されてない香典袋は自分で記入する必要があります。

仏式の場合、四十九日以前に香典をお供えする場合は「御霊前」、四十九日

以後に香典をお供えする場合は「御仏前」と書かれることが多いですが、他

にも「御香典」や「御香料」でも問題ありません。

㊟表書きは宗教や宗派によってはタブーとされているものもあります。

[以下参照]表書きの内容に注意が必要な宗教宗派をまとめました。


◆真宗(浄土真宗、真宗大谷派など)

真宗…真宗のご葬儀に参列する際は、「御仏前」と書きましょう。

※霊の概念がない為、「御霊前」と書くことはマナー違反になって

しまいます。

◆曹洞宗

曹洞宗「御香典」もしくは「御仏前」と書きましょう。

◆神式(神道)

神式(神道)「御玉串料」や「御榊料」、または「御神饌料」と書く

のが一般的です。

◆キリスト教式(カトリック・プロテスタント)

カトリックとプロテスタントで表書きの違いがあるので注意しましょう。

カトリック…表書きには「御花料」や「御ミサ料」と書きます。

※また、「御霊前」と書いても問題ありません。

プロテスタント「御花料」や「献花料」、「忌慰料」と書きます。

「御霊前」はマナー違反となりますので注意しましょう。

◆無宗教・宗教がわからない

特に決まりはありませんが、白無地袋に白黒の水引がかかっているものを

選び、表書きは「御霊前」や「御香典」など汎用性の高い名目を書きます。


表面の下段には名前を書きます。

自分1人で出すなら、自分の名前を記載します。肩書を付けるなら、名前の

右方に小さめに書きましょう。また、香典は必ず1人で出すとは限らず、

2人以上や組織・団体でまとめて出すこともあるでしょう。ただし、複数名

あるいは会社・団体名で出す際には、いくつか注意点があります。


◆2名で出すケース(夫婦の場合)

夫の名前の「左隣り」に名字を省略した妻の名前を書きます。

◆3名までの連名で出すケース(会社の同僚として出す場合)

3名までは全員の名前を書きます。会社名または団体名を一番右側に記入

します。右側から目上の人、左に向かって目下の人になる順番で書きます。

上下関係がない場合は、五十音順で書くと良いでしょう。

◆4名以上で出すケース

複数名で出すなら3名までがマナーです。4名以上になる時は、

「職場(団体名)一同」または、「職場(団体名)、代表者名、他一同(他〇名)」

と書きます。香典を出した全員の氏名、住所、金額は「白い無地の便箋」

を別に用意。まとめて記載して香典袋に一緒に入れます。

◆会社や団体名で出すケース

会社または団体の代表者名を書きます。香典袋の中央に代表者名・右側に

会社名・団体名を記入します。

中袋の正しい金額の書き方

香典袋の中袋にはご遺族が香典返しを贈る際に参考となる、金額と住所氏名

を記入します。これらが書かれていないと、ご遺族に余計な負担や気遣いを

させてしまうため、必ず記入するようにしましょう。

中袋の表面には包んだ金額を、中袋の裏面には参列者の住所と名前を書きま

す。中袋の表面に書く金額は、一般的に旧漢字(大字(だいじ))で記入

し、数字の前に「金」と書き、数字の後に付ける「円」を大字で「圓」

書きます。これは金額を改ざんできないようにするためです。

◆金額を書く時に使用する旧漢字(大字)

1・・・壱

2・・・弐

3・・・参

5・・・五(伍)

7・・・七

8・・・八

10・・・拾

千・・・阡

万・・・萬

円・・・圓

例:1万円の香典の場合…「金壱萬圓」(「金壱萬円」も可)

なお、複数人の連名で香典を出す場合は、中袋の表面には香典を合計した

金額を、中袋の裏面には代表者の住所氏名を記載します。そして別紙に一人

ひとりの住所氏名に加え、包んだ金額も書き、中袋に同封します。別紙は

手書きではなく、パソコンでプリントしたもので問題ありません。

香典袋の正しいお札の入れ方

袋の「表」に対して、お札が「裏」となるように入れるのが、一般的な

マナーとされています。お札を裏にするのは、香典はお悔やみなので、

顔を伏せるという意味が込められているといわれます。

また、葬儀の香典では新札を使うのは避けましょう。というのも、新札を

用意するには、前もって銀行で両替をしておかなければなりません。香典

に新札を入れることは、香典を事前に用意していた、つまり「不幸が起こる

ことを予め知って用意した」と捉えられ、遺族に対する配慮が足りないと

されます。そのため、香典は、新札は使わず、しわの入った古札を使い

ましょう。古札なら、「突然の訃報のため急いで準備した」と見られるの

で、あえてしわのある古札を使います。たまたま手元に新札しかなく、古札

を用意する時間もない時は、新札に「たて」「よこ」どちらでも構いません

ので折り目をつけましょう。あえて折り目をつけることで新札扱いにしない

ためです。

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